そのAI文章、バレてますよ!使い方を間違えると信頼も仕事も失う話
生成AIの普及により、文章作成の手間がぐっと減った今。ブログや営業メール、提案書など、あらゆる場面で「ChatGPTで作りました」な文章を目にするようになりました。
でも、その文章、本当に役に立ってますか?
読んだ瞬間に「AIでしょ」とバレる。しかも、読む側がモヤっとする。場合によっては信用を失い、周囲に迷惑をかけてしまう──そんな使い方、していませんか?
AI活用の“やらかし”事例を通じて、間違った使い方がどんなトラブルを招くのか、そしてどうすれば上手に活用できるのかを掘り下げていきます。
目次
増え続ける「AI丸出し」のコンテンツ
AI活用による文章にありがちな特徴
- 過剰に丁寧な言い回し(例「〜させていただきます」を連発)
- 意味のない比喩や言葉遊び(例「まるで◯◯のように」「〜の世界へようこそ」)
- 内容に具体性がなく、どこかで読んだようなテンプレ感
これらの文章は、一見「ちゃんとしてる」ように見えても、読み手には”雑さ”が伝わります。「ちゃんと読んでくれていないな」「誰にでも送ってるな」と思われた時点で、その文章の目的(伝える、動かす)は果たせません。
本人は“便利に使ったつもり”、でも周囲は困っている
AIツールを使って資料やメールを作成したつもりが、かえって業務妨害になる例も増えています。
意図が読み取れない営業文面
営業メールの本文が「◯◯をご紹介いたします。貴社の課題解決に寄与できると確信しております。」だけ。結局、何をどうしたいのかが伝わらず、対応に余計な時間がかかる。
Webサイトの導入文が似すぎて区別がつかない
AIで書かれた企業サイトの導入文が、どれも「〇〇を通じて、価値ある体験を提供します」といった内容ばかり。読む側にとっては、どれも同じに見え、信頼が積み上がらない。
社内共有資料が読みにくくてレビューに時間がかかる
「それっぽく」整っているが、よく見ると主語と述語がかみ合っていなかったり、内容がズレていたり……。結果、チェックに余計な労力がかかり、周囲の業務効率が落ちる。
“活用”ではなく“依存”になっていませんか?
AIを使うこと自体は悪くありません。でも、それが「思考の代行」になってしまうと危険です。
- 自分の言葉で語る力が落ちる
- 内容が薄くなっていく(考察・経験が伴わない)
- 「何かおかしい」に気づけず、そのまま出してしまう
これはもう、“活用”ではなく“依存”。ツールが提案する案を「そのまま採用する」だけなら、人間である必要すらありません。
ツールが悪いんじゃない 使い方を間違えると“信用”が死ぬ
AIはあくまで「ツール」。その使い方を誤れば、
- 読者やクライアントからの信頼を失う
- 社内で「仕事が雑な人」と思われる
- 他社や関係者に迷惑をかける
フォーム営業が嫌われるのと同じように、「AIっぽい文章」は読み手に不快感を与えることがあります。それが続けば、会社やサービスのブランドイメージにも傷がつくかもしれません。
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目指すのは“バレない”ではなく“伝わる”
AIを正しく使っている人は、必ず以下のステップを踏んでいます
- 出力された文章を「自分の言葉」に直している
- 必ず人間が内容を確認・修正している
- 出力内容にツッコミを入れられる視点を持っている
大切なのは「バレないこと」ではなく、「ちゃんと伝わること」。ツールは便利ですが、それをどう使うかは人間次第です。