さようなら、Sidekick よろしく、Wavebox
愛用ブラウザ「Sidekick」の終了
長年使ってきたブラウザ「Sidekick」がついに開発終了を迎えました。噂は前々からありましたが、正式な告知が出るまでは「まだ大丈夫だろう」と信じていた方も多いのではないでしょうか。実際、AppSumo会員でなければ2025年8月3日をもってサポート終了することすら知らなかった方もいたと思います。私もその一人でした。

Sidekickの魅力は何といっても「セッションごとの完全分離」です。
複数のGoogleアカウント、SlackやNotion、メール、ドライブなどを切り替えながら使えるということが、これ以上ないほど理想的な環境でした。フリーランスとして複数企業と関わるようになってからは特に、Proプランに課金してでも使い続けたいと感じる、必須のブラウザになっていました。
そんな相棒が終了し、後継として提示されたのは「Comet」。使ってみると、Sidekickとは思想が大きく異なり、同じ使い方を期待していた私はただただ困惑したのです……。
この記事でわかること
- 「Wavebox」はSidekickの代替として使えるブラウザで、主な機能はセッション分離や複数アカウント同時ログインなど。
- Waveboxは日本語未対応だが、業務用ツールの管理や通知設定が細かく可能。
- Waveboxは複数GoogleアカウントやSaaSを利用する方、通知と集中を切り替えたい方におすすめ。
- 利用者の仕事スタイルやニーズに合ったツールを選ぶことが重要で、WaveboxはSidekickユーザーにも新しい選択肢として適している可能性あり。
Cometを試して感じた違和感
「Comet」はSidekickの正式な後継として案内されましたが、実際に触ってみるとUIやコンセプトが大きく違っていました。特に困惑したのは“ワークスペースごとの切り替え”という仕組みです。Sidekickのようにひとつのウィンドウ内で会社ごとにセッションを保持できるスタイルではなく、切り替えのたびに操作が必要になりました。複数アカウントを同時に扱う自分のワークスタイルには、合わないと感じました。
さらに、ログイン状態の保持や拡張機能の対応状況も不十分。
2時間ほど試した結果、「これをSidekickの代替として使い続けるのは難しい」と判断しました……。
WaveBoxとの出会い
そこで次に試したのが「Wavebox」です。ChatGPTに相談しながらいくつかの代替ブラウザを検証し、その中で「これは使える」と思えたのがWaveboxでした。

Waveboxで使える主な機能
実際に使ってみると、Sidekickで便利だった機能がほぼすべて揃っていました。
- サービスごとのセッション分離
- 複数アカウントの同時ログイン
- タブやワークスペースの柔軟な整理
- 通知の粒度設定(アプリ別・時間帯ごと)
しかも対応アプリはSidekickよりも豊富です。SlackやNotion、Gmail、Figmaといった業務必須ツールをまとめて管理できるのはもちろん、通知や作業環境のコントロールが非常に細かく設定できます。
注意点:日本語未対応
唯一の難点は「日本語未対応」であることです。設定画面やメニューはすべて英語表記で、慣れるまでは少し戸惑います。ただし、一度使い方を覚えてしまえば、大きな支障にはならないと感じています。
Waveboxをおすすめしたい人・向いていない人
おすすめしたい人
- 業務で複数のGoogleアカウントやSaaSを並行利用している方
- SlackやNotionなどの通知を受けつつ、集中したいときは切り替えたい方
- Cookieやセッションを厳密に分けて管理したい方
- 英語UIでも抵抗がない方
あまり向いていない人
- 1つのアカウントしか使わない方
- Chrome拡張機能を最優先にしたい方
- 無料で済ませたい方(Proプランは有料)
まとめ:仕事に合う道具を選ぶ
ブラウザひとつで仕事の快適さは大きく変わります。Sidekickという理想的な相棒を失って初めて、自分にとって何が必要なのかを見直すきっかけになりました。そして辿り着いたのが「Wavebox」でした。
ツールに仕事を合わせるのではなく、自分の仕事に合うツールを選ぶ。そうすることで、日々のストレスは確実に減り、効率は高まります。
私のようにSidekickを愛用していた方なら、Waveboxがきっと新しい居場所になるかもしれません。